「せっかくのハワイだから、フライトの時間まで目一杯楽しみたい!」
「エコノミーでもぐっすり睡眠をとって、現地観光の体力を残したい!」
ハワイ旅行にあたり、このように考えている方におすすめなのが、ANAのハワイ直行便です。
ANAは2019年5月から、東京・ホノルル便に総2階建て大型機のエアバスA380「フライングホヌ」を導入。この機体は、レッグレストを上げることでベッドのように利用できる「カウチシート」などの快適設備を備えており、ハワイまでのフライトでのストレスを極力減らすよう設計されています。
このコラムでは、そんなANAのハワイ直行便について、使いやすさや料金を詳しく解説していきます。
ANAのハワイ便情報
ANAは、羽田空港・成田空港という2つの空港から直行便を運航しています。それぞれの詳細は次の通りです。
羽田発着便
便名 | 航路 | 出発 | 到着 | フライト時間 |
NH186 | 羽田→ホノルル | 21:55 | 10:30 | 7時間35分 |
NH185 | ホノルル→羽田 | 14:10 | 17:25 | 8時間15分 |
ANAの羽田・ホノルル直行便は往復各1便のみの運行となっています。
羽田→ホノルル便は21時台の遅め出発なので、東京近郊の方であれば出勤後でも渡航できる時間帯でしょう。現地到着は10時台ですが、時差ぼけのことを考えて早めにホテルに入ることを考えれば、ゆとりの持てる時間設定と言えます。
一方、ホノルル→羽田便は14時台の出発なので、朝食をゆっくり食べて、さらに空港でのショッピングなども楽しめる余裕があります。
成田発着便
便名 | 航路 | 出発 | 到着 | フライト時間 |
NH184 | 成田→ホノルル | 20:10 | 8:45 | 7時間35分 |
NH182 | 成田→ホノルル | 21:30 | 10:05 | 7時間35分 |
NH183 | ホノルル→成田 | 11:35 | 14:50 | 8時間15分 |
NH181 | ホノルル→成田 | 13:00 | 16:15 | 8時間15分 |
ANAの成田・ホノルル直行便は往復各2便が運行されています。
いずれも羽田→ホノルル便と比較すると早い時間帯の出発となっていますが、東京・千葉・茨城に勤めている方であれば、出勤後の渡航は十分に狙えます。地方空港から成田経由でのハワイ行きを考えている場合には、遅めの便をチョイスすると良いでしょう。
JALとの違い
同じ国内の航空会社であるJALとANAを比較すると、JA Lの方が東京(羽田・成田)からの便が多く、また関西空港など地方空港からの直行便も用意しています。
一方、ANAは便数こそ少ないものの、A380「フライングホヌ」の運用により1便につき500席以上の輸送力を確保しており、ドア付き個室のファーストクラスや、エコノミーへのカウチシート導入など快適性を押し出しています。
なお、ANAは地方空港からのホノルル直行便は提供していないため、東京近郊以外からANAを利用する場合には地方空港から乗り継いで渡航することになります。
ANAハワイ便の料金は安い? 高い?
2020年8月の東京(羽田・成田)発着の直行便の料金を航空会社ごとに比較したところ(※)、次のような結果となりました。
航空会社 | 料金 |
ハワイアン航空 | 12万7500円〜 |
JAL | 13万8150円〜 |
デルタ航空 | 14万6900円〜 |
ANA | 15万1200円〜 |
ユナイテッド航空 | 15万5400円〜 |
表の通り、最安値ではANAの航空券は比較的高めとなっています。同じ国内の航空会社であるJALと比較しても、最安値では1万円以上の差が出ています。
ただし、ANAと比較して便数の多いJALの場合、時間帯によって価格が大きく異なります。人気のある便では、ANAと同様の価格帯となっていますので、実際にはこの2社の料金に大きな違いはないと考えて良いでしょう。
なお、これはあくまでも特定の時期を調査した結果です。タイミングによって料金は大きく異なるため、正確な料金は予約前に改めて比較することをおすすめします。
(※)価格調べ:HIS海外格安航空券(東京発ハワイ行き)
ANAの座席指定はいつからできる?
ANAでは、航空券の予約後から座席を指定することができます。航空券の予約・購入は最終区間搭乗日の355日前から行うことができます。
ANAでハワイに行くとどれくらいマイルが貯まる?
ANAは無料で会員登録可能な「ANAマイレージクラブ」というマイレージプログラムを提供しています。ANA国内線・国内線への搭乗のほか、スターアライアンス加盟の航空会社やマイレージ提携の航空会社、ホテルやレストランなどでマイルを貯めることができます。
このうち、国際線フライトマイルは「搭乗の区間基本マイレージ × 予約クラスごとの積算率」で確定します。そのため、同じ便を利用してハワイに向かったとしても、予約クラスが違えば貯まるマイルも違ってきます。
東京・ホノルル間の区間基本マイレージは3,831マイルなので、これに予約クラスごとの積算率を掛けたものが、そのフライトで貯まるマイルということになります。予約クラスごとの積算率は次の通りです。
予約クラス | 積算率 | 貯まるマイル |
ファーストクラス(F、A)、ビジネスクラス(J) | 150% | 5,746 |
ビジネスクラス(C、D、Z) | 125% | 4,788 |
プレミアムエコノミー(G、E)、エコノミー(Y、B、M) | 100% | 3,831 |
ビジネスクラス(P)、プレミアムエコノミー(N)、エコノミー(U、H、Q) | 70% | 2,681 |
エコノミー(V、W、S、T) | 50% | 1,915 |
エコノミー(L、K) | 30% | 1,149 |
ANAのマイルが1番貯まるカードは?
ANAマイレージクラブに登録すると、入会費・年会費無料の「ANAマイレージクラブカード」が発行されます。そして、これとは別にクレジット・電子マネー機能付きの「ANAカード」も選ぶことができます。こちらは年会費がかかるものの、フライト利用でボーナスマイルが付与されるなど、よりマイルが貯まりやすくなっています。
そんなANAカードには、合計5種類がラインナップされています。具体的には「ANA一般カード」「交通系IC一体型カード」「ANAワイドカード」「ANAゴールドカード」「ANAカードプレミアム」です。
このうち「マイルが1番貯まる」という観点では、ANAカードプレミアムが最強カードと言えます。入会・継続するだけで10,000マイル付与、搭乗につきボーナスマイルとして通常のフライトマイルに50%分(※)が追加付与、ショッピング100円利用につき1〜2マイル相当還元など、他のカードを圧倒する特典を備えているためです。
一方で年会費は75,600円(税込)〜と高額なうえ、プラチナランクのカードなので厳しい審査を通過した方しか発行されません。そこで、年会費2,000円で各種のボーナス特典が付いたバランスの良いカードとしては、やはりANA一般カードがおすすめです。
ANA一般カードには複数の提携カードがラインナップされています。このうち、飛行機にはあまり乗らない方からも人気が高いのが「ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード」です。
このカードは、PASMO機能を搭載しており、オートチャージによってポイントが貯まるほか、東急グループでのショッピングでもポイントが貯まり、貯まったポイントはANAマイルに交換することができます。
(※)区間基本マイレージの区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×50%を積算
ANAハワイ直行便の機内サービスや機内食について
機内サービス
ここでは、エアバスA380「フライングホヌ」の機内について紹介します。機内は1階にエコノミー、2階にファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミーが配置されています。
A380は横幅の広い機体となっており、それを活用して約86cmという広めのシートピッチが設定されています。また、日本の航空会社では初となるカウチシートを導入しており、レッグレストを上げることでベッドスタイルにすることができます。
このカウチシートは、追加料金を支払うことで、少人数でも3〜4席を確保することができます。そのため、たとえばカップルで4席を確保して1人が横になり、もう1人が座るといった使い方も可能です。カウチシートには専用の新具も用意されます。
通常のエコノミー座席の場合、アメニティとしてはスリッパのほか、枕やブランケット、イヤホンが用意されています。
エンターテイメント機器としては13.3インチのタッチパネル式パーソナルモニターを搭載しており、映画や音楽をオンデマンドで楽しむことができます。
機内食
A NA便では、機内食としてホノルル便限定のハワイアンメニューを用意しています。日本発便の場合、「世界一の朝食」とも称されるbillsとのコラボレーションメニューが提供されます(2020年5月現在)。
復路便でも機内食は提供されますが、メニューは時期によって異なります。たとえば、2020年5月のホノルル→羽田便で提供されているメニューは、次のようなものです。
- ランチ/ディナー
メイン:鮭幽庵焼き または チキンBBQソース スチームライス添え
前菜:マカロニサラダ、スパムハム、チェリートマト、ブラックオリーブ、グリーンリーフ、イタリアンパセリ
小鉢:厚焼き玉子、ほうれん草と人参の白和え、枝豆
麺:うどん、海苔、山葵、麺つゆ
サラダ:サラダミックス、人参のジュリエンヌドレッシング
ブレッド(チキンを選択した場合):ソフトロール、バター
デザート:ソルベ または アイスクリーム
ミネラルウォーター
- 到着前のサービス
サンドイッチ(ツナサラダ)
また、ドリンクメニューについても無料で提供されます。2020年5月のホノルル→羽田便で提供されているメニューは、次の通りです。
- アルコール
日本酒「司牡丹 純米辛口」、スパークリングワイン(ヴーヴ・オリヴィエ・ブリュット)、赤ワイン、白ワイン、各種ビール、ウイスキー「シーバスリーバル 12年」、ジン「ビーフィーター・ジン」、ウォッカ「アイスウォッカ」
- ノンアルコール
香るかぼす、オレンジジュース、アップルジュース、トマトジュース、コーラ、コーラ ゼロ、スプライト または セブンアップ、スパークリングウォーター、ミネラルウォーター、牛乳、緑茶(温・冷)、ほうじ茶、コーヒー、ディカフェコーヒー、紅茶、茅野舎 野菜だしスープ
ハワイを安く豪華な旅にするタイムシェアレンタルって?
ここまで、ANAのハワイ直行便の特徴について詳しく解説してきました。
本文では特にA380のエコノミーを紹介しましたが、2階を利用できるプレミアムエコノミーではモニターサイズも15.6インチとなりシートピッチも97cmに広がるなど、よりゆとりのあるフライトが楽しめます。
さらに、ファーストクラスにはドア付きの個室型シートが用意されており、プライベートな空間を確保することができます。このように、ANAのハワイ便は快適性に関してはトップクラスと言えるでしょう。ただしその分、料金もトップクラスなので注意が必要です。
それでも「航空会社も価格も妥協したくない」という方におすすめしたいのが「タイムシェアレンタル」です。「タイムシェアレンタル」を利用することで、ツアーやホテルを個別に予約する場合と比較して、ヒルトンやアウラニといった豪華なホテルに、お得に泊まることができます。もちろん、「タイムシェアレンタル」で浮いたお金でANAの座席クラスをグレードアップすることもできます。
そんな「タイムシェアレンタル」について詳しく知りたいという方は、こちらをご覧ください。