タイムシェアの知識と悩み

タイムシェアは権利放棄すると手放せるのか?

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タイムシェア購入後、タイムシェアオーナーのライフスタイルや家族構成が変化してしまった。購入時に計画していたようなタイムシェア活用が出来なくなったので、タイムシェアを手放したいという話も少なくありません。

タイムシェアの実態は、維持管理システムや法的な手続きが不透明だったり複雑だったりする点が多く、いざ手放すといっても、売却や権利放棄を円滑に遂行するには情報不足で、なにかとトラブルの話題もつきないという現状です。

今回は、タイムシェア権利放棄の実態について紹介します。

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タイムシェアの権利放棄とは

タイムシェアの放棄を希望している方々の間で「権利放棄」という言葉のやり取りをよく見かけます。同じく売却や手放すことを検討しているタイムシェアオーナーなら、ご存じの方も多いのではないでしょうか。そもそも資産であるタイムシェア物件の「売却」ではなく「権利放棄」を考える理由は、供給過多で売却自体も困難な現状にあります。

タイムシェアはアメリカの不動産登記物件ですので、簡単に権利放棄出来ません。

権利放棄を考えるオーナーが指す権利放棄とは、オーナーが管理費の未納を続けると、タイムシェア運営会社が所有権そのものを取り上げ、実質上の権利放棄が成立しないかということなのです。

タイムシェア運営会社は、未納が続く物件に対して、まずは債権回収業者を通じて督促を出します。いわゆる取り立て業務ですね。その後、回収が見込めない物件に最終的な判断を下すと、物件を差し押さえ強制回収。競売にかけるのです。

この一連の流れの結果、所有権が他者に移転されるので、オーナーの権利は放棄できるというよりは、取り上げられることになります。

 

タイムシェアは権利放棄できるのか?

タイムシェア所有権を正式に権利放棄する方法はありません。タイムシェア会社が管理費の未納を理由に競売手続きに入り、所有権を手放すというよりも取り上げられる状態を待つわけです。

実際にこの方法で実質上の権利放棄ができるのかというと、答えはYESでありNOであると言わざるを得ません。つまり確証はないのです。

ただし、アメリカの不動産の法的手順は日本よりも複雑で、費用と時間もかかります。この間弁護士からの通知や勧告も届きます。これらの費用は、だれが負担することになるのでしょうか?

もちろん法的な手続きを行って、所有権を回収・再販する権利はタイムシェア会社にありますが、管理費未納者の権利回収にかかる手続き費用は、タイムシェアを所有するオーナー組合の経費でまかなわれます。要するに、現タイムシェアオーナーの年間管理費の負担増になるというわけです。ですから、このような手段で権利放棄を果たすと、他のオーナーさんの年間管理費を増額させてしまいます。

権利が回収されるまでの期間も明確に定められているわけではありません。アメリカの法的手順は数か月~1年程度の期間がかかるケースもあります。その間、督促から始まり、裁判の通知や勧告書などを受け取ることになります。

このように強引な方法での権利放棄は、遂行する前にオーナーコミュニティーやご自身の倫理観など、一考してから対処するべきでしょう。

 

まずはタイムシェア会社に無償譲渡の交渉を

タイムシェア会社によっては、無償で不要となったタイムシェア所有権を回収してくれることもあるようです。タイムシェア会社が提案する権利放棄の交渉が承認されれば、名義変更や権利譲渡に必要な手数料は不要、権利をタイムシェア会社に譲渡した後は、もちろん維持管理費の支払い義務もなくなります。

タイムシェア会社によって、承認できる物件に条件があったり期間限定といった制限があったりするので、権利放棄を考えるなら、まずはタイムシェア会社に直接相談してみましょう。たたき売りにはなりますが、購入額の20~30%程度の価格で買い取ってもらえる場合もあるようです。

また年間管理費の支払いは、クレジットカードで引き落とされている方がほとんど。突然引き落としをストップさせてしまうと、信販会社の信用を落としてしまうリスクもあります。

権利放棄は慎重に考えて、トラブルにならない対処方法を検討しましょう。

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