ハワイの優雅な生活を夢見て、ハワイでタイムシェアを購入。帰国後、「よくよく考えると、もう少し検討した方がいいのではないか?」という考えを巡らせ、クーリングオフを検討する方もいるでしょう。
問題は、ハワイで購入した不動産をクーリングオフできるのかどうか?という点です。日本と海外では、法律が異なるため、クーリングオフが適用されない場合もあります。さらに、用意される分厚い契約書は、当然ながら英文を使用。契約書を要約した日本語訳は、1ページという場合もあるそうです。
日本語訳の契約書は法的拘束力が薄く、英文の契約書内容が法的に優先されてしまうため、英文契約書と日本語契約書に差異があった場合、英文の契約書内容に従わなければいけません。
ここでは、安全かつスムーズにタイムシェアをクーリングオフする方法や、クーリングオフできなかった場合の対処法を解説しています。まずは、ハワイで契約したタイムシェアに、クーリングオフは適用されるのかどうかを確認していきましょう。
ハワイで契約したタイムシェアにクーリングオフは適用されるのか?
日本とアメリカのクーリングオフに関する法律は異なり、アメリカでは州ごとにクーリングオフ期間が制定されています。アメリカにおけるクーリングオフ期間は、3日~7日間が適用され、ハワイのクーリングオフ期間は7日間と定められています。
つまり、ハワイで購入したタイムシェアも、7日間以内であればクーリングオフが適用されるということです。
ちなみに、ハワイで締結した契約のため、クーリングオフ期間は、ハワイの現地時間が適用されます。タイムシェアのクーリングオフに関する説明を受けるかどうかは、タイムシェア施設によって異なるようです。
例えば、ディズニーバケーションクラブでは、クーリングオフに関する説明がきちんと行われ、クーリングオフに関する書類も契約時に作成してもらえます。
(引用リンクhttps://nextad-timeshare.com/2016/01/09/rep002/)
クーリングオフに関する説明のないタイムシェア施設もありますので、そういった部分もタイムシェア購入の判断材料にしてみてはいかがでしょうか。
タイムシェアをクーリングオフする方法は意外と簡単
「契約書が英語だから、タイムシェアのクーリングオフは難しい」「時差があるから、なかなかクーリングオフの連絡できない」と不安に感じている方もいるでしょう。ですが、ご安心下さい。タイムシェアをクーリングオフする方法は、意外なほど簡単です。まずは、タイムシェアをクーリングオフするまでの流れを確認しましょう。
1.契約書類の確認
2.日本国内の契約部へ電話連絡
3.日本国内の契約部へクーリングオフ書類をFAX
4.クレジットカード会社にクーリングオフの旨を伝える
5.クーリングオフの受領確認
6.ハワイのタイムシェア会社へメール連絡
契約書類の確認
契約書は、英語表記された契約書本文を確認してください。その中に、「Notice of Mutual Right of Cancellation of Timeshare Purchase」という内容の書類があります。この書類はクーリングオフの重要書類です。英語が全くわからないのであれば、翻訳会社に依頼するか、自力で翻訳して記入していきましょう。
日本国内の契約部へ電話連絡
ディズニーバケーションクラブの場合ですと、ディズニーバケーションクラブ公式サイトに表示されている電話番号から、クーリングオフの受付が可能です。クーリングオフを希望している旨を伝えると、当日中に担当者から折り返し電話連絡が入る仕組みになっています。急ぎの場合は、最初に電話連絡した時点で、時間がないことを伝えましょう。
日本国内の契約部へクーリングオフ書類をFAX
電話連絡をしたうえで、クーリングオフをFAXで送信します。自宅にFAXがない場合は、コンビニから送信可能です。
クレジットカード会社にクーリングオフの旨を伝える
次に、タイムシェア購入時に利用したクレジットカード会社に連絡を入れ、クーリングオフの旨を伝えます。基本的には、タイムシェア会社がクーリングオフの手続きをクレジットカード会社に行いますが、タイムシェアは購入費用が大きいため、万が一の失敗は許されません。必ず自分もクレジットカード会社にクーリングオフの旨を伝えましょう。
クーリングオフの受領確認
タイムシェア会社からクーリングオフを受領証が発行されます。
スムーズにクーリングオフするためには
以上がタイムシェアのクーリングオフの方法です。クーリングオフ申込時に、担当者に引き止められる可能性が高く、なかなかクーリングオフに応じてもらえない場合もあります。スムーズにクーリングオフを行うには、担当者の言葉に耳を貸さず、全額返金しか考えていないことを伝えるのが有効です。
クーリングオフ期間が過ぎてしまったら?
クーリングオフ期間が過ぎてしまった後にできる対処法は以下の3つです。
1.自分で上手に活用する
2.リセールで売却する
3.タイムシェアレンタルで他人に貸し出す
ひとつずつ順を追って確認していきましょう。
自分で上手に活用する
タイムシェアは、格安でハワイにコンドミニアムを所有できる素晴らしいプログラムです。日本では味わえないロケーションと共に、ゆったりと過ごす貴重な時間は、お金に替えられない稀少な体験です。家族や友人、恋人やパートナーと共に素晴らしい思い出を残してみてはいかがでしょうか?
タイムシェアリセールを利用して売却する
昨今のタイムシェア市場と同様に、タイムシェアリセール市場も賑わいを見せています。タイムシェールリセールとは、タイムシェアの権利を購入したい人と、売却したい人が利用するサービスです。
タイムシェアリセールは、通常価格よりも遥かに安い値段で、タイムシェアの権利を購入できりメリットがある一方、タイムシェアオーナーは、購入価格よりも遥かに安い金額で売却しなくてはいけません。というのも、タイムシェアの権利は、購入した瞬間に資産価値が下がる特性を帯びているからです。タイムシェア施設によっては、10年や30年単位の期間限定で販売している物件もあります。
タイムシェアを個人で売却するのは難しく、リセール業者に売るのがおすすめです。個人でタイムシェアを売却する場合、さまざまな手続きと手数料が発生します。具体例を挙げると、売却価格の15%を州政府と連邦政府が源泉徴収を行います。(※手続きを行えば、源泉徴収代金は返還されますが、返還されるまでの期間は最長1年掛かります。)
個人でリセールを行うには、何かと費用と手間が掛かってしまうのです。リセール業者に売却すれば、これらの手間を省き、売却利益を高めることが可能です。
タイムシェアレンタルで他人に貸し出す
タイムシェアレンタル会社を利用して、所有タイムシェア物件を貸し出すこともできます。以下は、タイムシェアレンタル一連の流れになります。
1.タイムシェアレンタル会社にオーナー登録
2.レンタル希望者を募集
3.レンタル希望者とレンタル価格交渉
4.合意後、金銭の支払い方法を決定
タイムシェアレンタル会社を利用する場合、エスクローという金銭受け取り方法が選択できます。エスクローとは、第三者機関がタイムシェアレンタル代金を預かり、利用者が無事帰国したときにオーナーにレンタル費用が支払われるシステムです。
エスクローの利用は、オーナーとレンタル希望者の不公平をなくし、オーナーの成りすましを防ぐ効果があります。なお、金銭の受け渡し方法は、オーナーに決定権があり、エスクローの利用は強制ではありません。
タイムシェアレンタルは、オーナーとレンタル希望者、双方にメリットがあります。オーナー側のメリットは、使えないポイントを現金化して、タイムシェアを利用できなかった分の費用を補うことができます。一方、レンタル希望者は、タイムシェアオーナーでなければ、宿泊できない施設を利用できるメリットがあります。
タイムシェアレンタル活用法
クーリングオフに間に合わなかったとしても、タイムシェアレンタルで貸し出したり、リセールで売却したりするなどの活用法があります。タイムシェアの資産価値を確認して、タイムシェアを活用してみてはいかがでしょうか?
タイムシェアのクーリングオフのまとめ
ハワイで購入したタイムシェアのクーリングオフ期間は7日間。帰国前にクーリングオフを検討しているなら、帰国後すぐにクーリングオフの手続きを始めましょう。
帰国後にクーリングオフをすると決めたら、すぐに行動に移さなくてはいけません。もし、クーリングオフに間に合わなかった場合は、購入価格よりも安くなってしまいますが、タイムシェアリセールを利用して、購入したタイムシェアの会員権を売却することも可能です。
もしくは、権利を保持しつつ、ハワイに行けるときは行き、行けないときはタイムシェアレンタルを活用して、タイムシェアを利用できないときのポイント損失分を現金で補填することもできます。タイムシェアは人生豊かにする素晴らしいプログラムです。クーリングオフをする前に、契約時に思い描いた夢のある人生も忘れないで下さい。